2022年は玉ねぎが非常に高騰した時期でした。
2倍以上に値上がりをした玉ねぎは多くの家庭・主婦を苦しめました。かくいう自分も玉ねぎが高過ぎて、玉ねぎをあまり使わない料理を作る日々でした。
2022年9月にはついに玉ねぎの値段がかなり落ち着き、価格は少し安定しました。本記事では、玉ねぎ高騰の原因と理由、今後の価格の推移の予想、玉ねぎを安く買う方法などについて解説をしていきます。
熟練ではありませんが、八百屋で市場の仕入れ担当だったこともあるので、野菜の価格相場も一応はわかっているので、リアルな価格事情もわかるかと思います。
- 玉ねぎの高騰理由が知りたい
- 玉ねぎの今後の価格の推移が知りたい
- 肥料不足による玉ねぎの価格について
など、知りたい方は参考になるかと思います。
目次
2022年玉ねぎは大幅に価格が上昇した
2022年玉ねぎは大幅に価格が上昇しました。
農林水産省のデータによると、価格の推移は前年度に比べると、かなり高騰しているのがわかります。
新玉ねぎも2個で100円後半から200円代になり、一般家庭で使えないレベルまで値段が上がりました。
一個140円の時代もあり、家庭のカレーライスが高級品になっちゃいましたねw
農水省の最新の食品価格動向調査(7月4日~6日)によると、タマネギのキロ当たりの小売価格は447円で、前週より3%下がったものの、平年比では184%となっている。最大産地の北海道が昨年夏の干ばつで不作だったことが響いて今年4月には市場価格が昨年比の約3~4倍に高騰、その後、北海道に次ぐ産地の佐賀県産や兵庫県産が出回って徐々に価格は下がってきているものの、依然として高値水準が続いている
農業協同組合新聞
7月でキロ447円なので、かなり高いのがわかります。
玉ねぎ高騰の原因と理由
結論から言うと、
北海道の玉ねぎが不作だったのが2022年に玉ねぎが大幅に値上げ、高騰した原因・理由です。
農林水産省の資料令和4年4月にはこうあります。
北海道においては、昨年夏の干ばつの影響で、収穫量が減少。後続の主産地においては、低温や干ばつの影響で玉肥大が進まず、小玉傾向であるため、5月の出荷数量は平年を下回り、価格は引き続き平年を上回る見込み。
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/engei/220427.html
新たまねぎは、国内では、静岡県産が一番早く、1月上旬から出荷をします。その後は、熊本県、愛知県などから出荷されていき、6月下旬まで続きます。
本来であれば、シェアナンバーワンの北海道が、9月から5月、その後シェア2位の佐賀が出てきて、その後は兵庫といったように、産地のリレーが行われることで、玉ねぎ不足にならないようになっています。
しかし、北海道の悪天候により、玉ねぎの生産量が減り、(九州が例年に比べ寒いこともあったよう)過去に見ない玉ねぎ不足を起こしました。
もう一つは、日本の輸入品の多くを中国から仕入れていますが、新型コロナの感染拡大によるロックダウンにより、輸入が規制されたことにも原因理由があるようです。
日本で玉ねぎ生産一位は北海道
1 | 北海道 | 471,900トン |
2 | 佐賀県 | 136,800トン |
3 | 兵庫県 | 66,100トン |
日本で玉ねぎの生産が一番多いのはダントツで北海道です。次に佐賀県産、次に兵庫県産です。
2位3位の合計よりもはるか多くの量を北海道から仕入れていることがわかります。
この数字だけをみても、北海道の生産量が減ってしまうと、日本全体での生産量がなくなってしまうことが予想できます。
2021年北海道は雨量が少なかった
2021年、北海道は雨量が大変少なかったです。
中でも、JAキタミライは北海道の中でも生産一位を誇っています。JAキタミライにも、全国の食卓に、年間で23万トン(国民1人当たり10玉に相当)の玉ねぎを出荷と書いてあります。
その北見の雨量を2021年と2022年比べてみると、大きく、減っていることがわかります。
特に、5月6月7月の夏場には半分以下の雨量となっており、これが原因で間伐、玉ねぎが生産できない畑になってしまったとか。
日本で一番は北海道、北海道で一番の北見が雨量が少ないことによって、玉ねぎの急激高騰という事件が起きてしまいました。
中国からの輸入ストップ、ロックダウン
もともと日本での国産たまねぎではなく、海外産の玉ねぎは中国がほとんどでした。
新型コロナウイルスによって、中国はロックダウン(都市閉鎖)を行い、それに伴い全世界的な大きさで輸入・輸出の規制が起きました。
国内での生産量が減ったタイミングで同時にロックダウンによる輸入も減ってしまっていたために、玉ねぎの値段が大幅に高騰したとも言われています。
玉ねぎの今後の価格の推移は
2022年9月の時点で、北海道の玉ねぎが市場に現れ、玉ねぎの価格は大幅に安くなりました。また、中国などの輸出大国もロックダウンを解除し、中国産玉ねぎが市場にどんどん現れるために、価格は以前の価格に近く戻ると予想されています。
現状、1玉当たりの価格は高騰前に近い値段に戻っています。
玉ねぎはいつまで高いのか?ですが、天候気候によって玉ねぎ農家さん自体も2021・22年は打撃を受けたために、以前と全く同じ価格にはすぐには戻らないかもしれません。
経済的な回復のためにも、まずは2021年〜2022年8月よりかは圧倒的に安く、だけども以前よりかは少し高い価格というのが1年ほど続くのでないでしょうか。
佐賀県産、兵庫県産が順次今後現れますが、以前のように高くなることはないと思われます。何か大きな事件や事象が起きてしまえば、玉ねぎだけではなく、すべての物価が高くなりますが、、、
肥料高騰で玉ねぎの値段が上がる?
ウクライナとロシアの戦争が原因で、農業用化学肥料が大幅に値上がりしています。中には2倍以上の値段になってしまった肥料もあるのだとか。
肥料値上がりが原因によって、野菜の値段は上がらないという声もあります。
肥料は農家で準備をしますが、野菜の値段を決めているのは産直でなければ農家ではなくJAが決めています。農協が決めているために、農協が農家から買い取る額が変わらなければ、ランニングコストだけ上がってしまった農家の首がしめられていきます。
そのため、農薬を使わないようにしたり、少量にしたりする農家が増えることも予想できます。十分に栄養が行き届かなければ、作物は十分な大きさに育たず、小さい野菜・玉ねぎが家庭に並ぶかもしれません。
参考:
yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/52c518de562789620b22b62096c55419248b8e9d?page=2
日高新報
https://hidakashimpo.co.jp/?p=84063
玉ねぎを安く買う方法
1円でも安く玉ねぎをどうやったら買えるのかなって思って考えました。
- 国産と海外品を使い分ける
- 特売日に行く
- 大量買い
- 見切り品、おつとめ品
などがあります。
国産と海外品を使い分ける
もともと八百屋の仕入れ担当で朝一、市場にいって買い付けしてる時期があったのですが、国産と海外品は値段が全く違うので、やはり中国産やニュージーランド産の方が玉ねぎは安いです。
国産がうまく生産できるようになれば、ニュージーランド産も価格が今よりも安くなるかもしれません。中国産の玉ねぎも国産より安いので、ロックダウンなどで輸出調整されなければ、国内でも安く売られてくると思います。
国産じゃないとだめ!って人は、海外産の玉ねぎでもいいかも。
特売日に行く
スーパーや八百屋では特売日があるかと思います。野菜は生鮮食品なので、いつまでも取っておけないし、決められた特売もあれば、思ったように売れなければ急な特売があるかもしれません。
スーパーや八百屋によっていつを特売日にするのかは変わるので、安くする癖みたいなのを見抜くと安い時に買えたりします。
大量買い
野菜は多めに買った方が安くなるのは買い物をしたことがある人ならわかると思います。
玉ねぎはよく5キロ単位であったり、多めの数で売られているために、料理でよく使うのであれば、大量に買ってしまってもいいかもしれません。
新玉ねぎは水分が多く、乾燥をしてから出荷していないために、悪くなりやすいですが、乾燥した玉ねぎはすでに取れ立てではなく、出荷前に1ヶ月以上乾燥をさせているので、買ってから家に置いておいてもすぐに悪くなるものではありません。
一個一個買うのではなく、キロ単位で売っているネットで買うと安くなります。玉ねぎは刻んで冷凍や火を通してペーストでの保存にも向いていますしね。
参考:農林水産省/新たまねぎと普通のたまねぎとは品種が違うのですか。
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2006/01.html
見切り品、おつとめ品
スーパーや八百屋には見切り品やおつとめコーナーがあります。
見切り品は、形が規格外だったり、傷がついていたりして、見切られた品です。通常の販売価格よりも、安く売られています。
おつとめ品は、ある程度表に出ていたけれど、売れなかった品物で、賞味期限がかなり近づいているものです。ものによっては売られている状態でも黒ずんでいたり、汁が出ていたりします。
小さな八百屋だと、コーナーがなくても、実は出していないだけで見切り品やおつとめ品があったりするので、仲良くなって声をかけてみてもいいかもしれません。
まとめ
玉ねぎの価格の高騰の理由と原因、価格の推移、安く買う方法などについて解説しました。
ウクライナとロシアの戦争で、玉ねぎに限らず野菜は全て価格高騰、もしくは大きさが小さくなる可能性があります。
一旦は、玉ねぎが高すぎの領域からは安くなったものの、元の値段には戻るのは時間がかかりそうです。
またパンデミックや異常気象にならないことを祈るばかりですね。こわやこわや。
また追加情報があったら随時追加していきますー。読んでいただきありがとうございます。